こんにちは、志福祉ワーカーコーチの井内信吾です。
今回は、
【険しい表情で目も合わさない人同士が、穏やかな表情になり「ありがとう」と言い合える状況にするために重要視すること】
についてお伝えします。
福祉の仕事をしていると、利用者さん同士で口喧嘩になったり、「あの人の言動が許せない」とスタッフに訴えにきて、スタッフが間に入って面談したり、仲を取り持つことがあります。
また、スタッフの会議や支援者同士の会議で、意見や方向性が合わないことで関係が悪くなることがあります。
要は、相手の言動が理解できず、喧嘩になったり、関係性が悪くなってしまうことって時々ありますよね。
自分自身のことでもあるのではないでしょうか?
「あの人は〇〇なことをするから許せない」とか「こんな酷いことを言う上司は許せない」と感情が表出することがあると思います。
では、なぜ喧嘩になったり、関係性が悪くなってしまうかと言うと
〈行為〉にフォーカスしているからです。
相手の言動にフォーカスしているからです
「え、ちょっ・・い、井内さん、相手の言動を見るのは当然でしょ」
と言う声も一部から聞こえてきそうですが、ハッキリ言いますが、言動にフォーカスしていると関係性をより良くすることは難しいです。
相手との関係性をより良くするかどうかは、【どこにフォーカスするか】で決まります。
人の言動にはすべて【想い】があります。【想い】があって言動があります。
【想い】には形がありませんし、見えません。なので、【想い】を形にするため、見えるものにするための方法が言動です。
そして、言動に対する解釈は人それぞれ違います。
どういうことかというと、
「父親が子どもを殴った」と聞いて、あなたはどう思いますか?
ある人は「虐待だ」と思うし、「子どもが何か悪いことをしたのか」と感じるかもしれません。または、「愛情の裏返しかな」と思うかもしれません。
「子どもを殴ることは虐待だ」という価値観を持ってれば「虐待」と捉えるし、愛情の強い父親から殴られることで愛情を感じた経験をしていれば「愛」と捉えるでしょう。
このように言動を個人の価値観で見ると解釈が変わってきます。
ですから、言動にフォーカスして議論すると価値観の違いによって、話がまとまらなくなります。
それは、利用者同士のこと、スタッフ同士、支援者間、そしてあなた自身もそうです。
では、どうするか。
それは
【想いにフォーカスすること】
言動の元になっている【想い】に視点を向けることです。
先ほどの「父親が子どもを殴った」とのことだと、
「なぜ殴ったのか?」
「どんな想いで殴ったのか?」
その部分にフォーカスして相手を見ることがポイントです。
そうすれば「子どもに人を殴ることは痛いことだ、と知ってもらいたかったから」とか。「痛みを通して学んで欲しかったから」と父親の想いが聞けると、納得できることもありますね。
暴力を正当化している訳ではありませんが。
言動にフォーカスしてしまうと、想いの部分が見えず、その人の価値観で相手を観てしまい、相手を理解できず、結果として喧嘩になったり、修復困難な関係になってしまいます。
別の例え話でお伝えすると、
障害者グループホーム(GH)で二人の利用者さん(Aさん、Bさん)がいます。GHには共有部屋という利用者さん皆んなが使える部屋があります。そして、その共有部屋を維持・管理するためにGH側が共益費という形でお金を預かっています。共益費は、共有部屋の光熱水費や消耗品などに充てています。
そんな時、共有部屋の電気代が普段は1万円ほどだったのが、3万円になってしまいました。
そこで、AさんはBさんに「共有部屋は使わないで」と言いました。Bさんは「なんでAさんにそんなこと言われなきゃいけないんだ」と怒ってしまいました。
そこでAさん、Bさん、私で面談をすることになりました。
BさんはAさんに対して「そんなことを言う権利はBさんにない」と怒りの感情を感じたことを話しました。Bさんはずっと黙って聞いていました。
そこで私が「Aさんはなんで、そのように言ったんですか?」と聞くと、Aさんは下を向きながら小さい声で「電気代が安くなって、皆んなのためにと思って」と話しました。
それを聞いたBさんは「そうなんだ。俺も共有部屋掃除してるよ、みんなのために」と穏やかに答えました。
そしてお互い穏やかな表情で話を終えました。
このように、相手の【想い】にフォーカスして関わることで、相手の真意がわかり、納得できて、理解し合えることができます。深い部分で理解し合えるようになると言うことです。
障害福祉、介護福祉、児童福祉など分野は違えど、「誰もが得られる平等な幸福のために」との福祉の想いは同じですからね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
また今回のブログの感想や、質問、取り上げてもらいたい事柄などありましたらコメントに残していただけると嬉しいです。
コメントを残す